もう何年、皆様とお会いしていないでしょうか。

KEYS300回の例会では幹事を務め、「記念会」開催のお手伝いもさせていただいたのに、その後、足が遠のいていました。今回「500回記念の会」のご案内が届き、16年の月日を改めて振り返っています。

2009年9月から新しい職場に移り、転職後の不慣れな環境に疲れつつ12月例会に参加、その後も2013年1月の加賀屋での例会までは年2~3回ペースで出席していたのですが、この年は父の施設入所や療養型病院への転院に動き回り、翌2014年1月に父を見送りました。2013年の参加は1回、そして、以後の空白時間がこれほど長くなるとは当時は予測できませんでした。

2014年7月に出席、8月に幹事役を引き受けた後、秋から怒涛のような日々が始まったのです。11月に夫が急性心不全で救急搬送、原因は大動脈瘤・大動脈解離でした。後日、夫が言うには三途の川の手前まで行っていたそうです。数日後、意識を取り戻したものの心臓の手術を受けるには相当な減量が必要だったため、減量のための入院が続き2015年1月に人工弁設置手術を受けました。手術は無事成功、夫が45歳の時の出来事でした。

夫が入院中の12月下旬、母が脳梗塞を起こし救急搬送、年末年始は仕事帰りに東区の母の病院から城南区の夫の病院をはしごする日々となりました。母には右半身の麻痺が残り、転院先のリハビリ病院には私の自宅の近くを選びましたが、スタッフの皆さんが親身にお世話してくださり、車いすの生活となった母も前向きにリハビリに励んでくれました。半年後に介護老人保健施設に移ってからもリハビリを続け、1年後にサービス付き高齢者住宅に入居、その後しばらくは体の自由はきかないながらも安定した生活を送っていました。

次の波は2019年にやってきました。ゴールデンウィーク前後からあまり体調がよくなかった夫は、受診予約をしていた5月末の日程を少し早めて受診したところ、即入院を言い渡されました。私にも仕事帰りに病院に寄るよう連絡があり一緒に説明を受けましたが、体内の常在細菌が人工弁の周囲の細胞に感染、細胞が破壊され弁が機能しない状態になっていたらしく、緊急入院となったそうです。

6月に人工弁の置換手術を受けましたが切開箇所を縫合できず、術中に使う人工心肺装置を取り外せないままSICUに戻った夫は、一旦、意識を取り戻したものの合併症により再び昏睡状態となったまま、SICUで50歳の誕生日を迎えました。見舞いに行った時、SICUスタッフが手描きで作ってくれたかわいらしいバースデーカードがベッドサイドモニターに貼られているのを見て涙が出ました。

残念ながらその後も容体は回復せず、8月に夫は旅立って行きました。賑やかな場や人と交わることが好きだった夫、今思えば新型コロナ発生前の葬儀で多くの人に見送られながら逝ったのは彼らしい最期だったのかもしれません。

この年、夫を追うかのように母にも変化が起こりました。11月、脳梗塞が再発し救急搬送されたのです。救急病院からリハビリ病院へ、しかし今回はリハビリの効果も出ず3ヶ月で老健施設へ転院、要介護度が上がったため、老健施設で特別養護老人ホームへの入所を待つ生活となりました。

迎えた2020年春以降は新型コロナの発生により施設への面会も制限され、母の体調の変化にも気づけなくなっていましたが、施設の医師から心房細動や幻聴など変調の報告を受けているうち、同年12月に急激に血圧が下がり救急搬送された時には母にも限界が来ていたのだと思います。2021年の年明けに療養型病院へ転院した後、2月に帰らぬ人となりました。

私はといえば、以前は小説を読むことが好きだったはずなのですが、この数年の変化の影響か、綴られた文字を追って虚構の世界に思いを馳せることができなくなっています。時間は薬、特に最近はそう感じることも多くなりました。確かに、時の経過が、さまざまな出来事が自分を癒してくれていると思います。でも何故、本に手が伸びないのか?書店に行けば気になる本を手に取り、本との出会いは一期一会と思って購入します。なのに、買った本を読み進めることができないのはなぜなのか?ひとつには加齢もあると思います。老眼!近くがぼやけるので通勤電車での読書が苦痛になり止めてしまいました。仕事から帰宅すると夕食の後は何をする気力もなく、テレビをつけたまま寝落ちする毎日、時間を有効に使えていません。知的好奇心も老化してきているのでしょう。受け身の、短絡的な娯楽に偏っているのかもしれません。デジタルに支配された生活に浸かってしまっている気もします。1年前と比べても仕事を頑張れない自分がいる、これまでのような働き方や生活はできない、少しでも健康的な生活に切り替えたい、そうしたら本を読む時間、習慣を取り戻せるのだろうか?一抹の不安も残りますが、60歳を目前に生活リズムを変えたい気持ちが強くなっています。

長々と極めて私的な記録を書いてしまいました。申し訳ありません。こんな私にも毎回KEYSのご案内を届けてくださること、心から感謝しています。皆様それぞれに置かれた環境やKEYSへの関わり方は変化されているのでしょうが、本を鍵に共有できる場を長い間途切れず続けてこられていることに感服いたします。

KEYSには実に11年ぶりの出席となります。生活の基盤を変えようと還暦60歳を機に2025年末での退職を会社に申し出ましたが、調整の結果、来年5月の退職予定となりました。本格的な生活の立て直しはまだまだ先に延びそうですし、きちんと本を読んで参加できるのか?という不安も残りますが、500回の会を節目にKEYSへの復帰を確たるものにできたら、と思っています。これからも、よろしくお願いいたします。

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